スマホの写真・画像に記録された位置情報を削除して住所バレを防ぐ方法

現在スマートフォンは日本人の誰にとっても必需品となり、電話やメールだけでなく、スマホで写真を撮っている人も多いと思います。

さらにその写真を自分で見たり親しい友人に送ったりするだけでなく、ビジネスでのやり取りやネット上にアップロードして、不特定多数の人に公開することも少なくありません。

しかし、そのように何気なく公開した写真から、自分の行動や自宅の住所などの個人情報が特定され、ストーカーの被害に合うといった事件も起っています。

このようなことは、スマホのGPS機能によって写真に記録された撮影場所の位置情報などが他人に見られてしまうことで起こります。

そのためこの記事では、写真に記録されてしまったバレてはまずい個人情報を削除して、安全に写真を楽しむ方法を解説します。

iPhoneとAndoroidでは操作方法が異なる場合があるので、適宜分けて説明しますが、基本的なやり方はほとんど変わらないので、どちらをご利用のでも参考にしていただけます。

スマホの写真・画像に記録された位置情報を削除する方法! ―写真に位置情報が記録される?―

たった1枚の写真から、自分の住所が他人にバレてしまうことがあります。

たとえば、自宅の中で撮った写真に窓が写っていた場合、そこに見える風景から住所が特定できてしまいます。

しかしそれだけではなく、目には見えない写真の中にあるデジタル情報から住所が割り出されてしまうこともあるのです。

この記事では、そのデジタル情報の危険と、それを防ぐ方法についてお話していきます。

GPS機能をONにして撮影すると記録される「Exif」

iPhoneやAnroidのスマホやタブレットで、GPS機能をONにした状態で写真を撮影すると、撮った写真の中に位置情報を含めた様々な情報が「Exif(エグジフ)」として保存されます。

「Exif」とは、撮影場所の位置情報などの情報を画像に記録する形式のことです。

ネットにアップした写真に記録されたExif情報は、自分だけではなく誰にでも見ることができてしまいます。

Exifに記録される情報

Exifに記録される情報は、主なものとして次のようなものがあります。

  • ・撮影日時
    ・位置情報(緯度、経度、高度など)
    ・作成者名(設定した場合は著作権情報として表示される)
    ・スマホ・カメラの機種名
    ・撮影情報(絞り・露出時間・フラッシュの有無・シャッタースピードなど)

他にもたくさんあるのですが、住所の特定につながってしまう情報はこのあたりでしょう。

撮影日時や位置情報だけでなく、製作者名を登録していた場合はそれで名前がバレてしまうことがありますし、その他にも「なぜ?」と思うような意外な情報から個人が特定されてしまうことがあります。

そのため、Exif情報を公開しないことはもちろん、いつでも慎重に扱うべきなのです。

Exif情報の確認方法

Exif情報が記録されているかどうか確認するだけでしたら、iPhoneでもAndroidでも通常の画像閲覧アプリでできます。

ですが、Exif情報をさらに詳しく確認するためには専用のアプリか、パソコンでの閲覧が必要があります。

実際にどう見えるか、ここではAndroidとパソコンを使って確認してみます。

Android

  1. 画像閲覧アプリを開き、GPSをONにして撮影した画像を選択します。
  2. 右上の「︙」からメニューを開きます。選択した画像の下にもすでに地域や撮影日時が表示されています。
  3. 「詳細」を選択します。
  4. Exif情報を含む詳細が表示されます

この写真は自室内で撮ったものですが、「都市」や「国」などの位置情報(Exif情報)が記録されているのがわかると思います。

iPhoneでも通常の写真アプリから画像を開き、撮影場所した地名が表示されていれば、その画像にはExif情報があるということになります。

パソコン

この写真を専用アプリ、またはパソコンで見ればさらに詳細な情報が出てきます。

今回はWindowsパソコンで見てみます。

  1. GPSをONにして撮影したExif情報が記録されている画像ファイルを右クリックして「プロパティ」を選択する。
  2. 「詳細」のタブをクリックします。
  3. GPSの項目に「緯度・経度・高度」の情報が記載されているのがわかります。

以上のようにパソコンで見ると、スマホよりも詳細なExif情報を見ることができます。

また後ほど解説しますが、パソコンだと特別なソフトなどを使わずに、このExif情報を編集・削除することもできます。

スマホの写真・画像に記録された位置情報を削除する方法! ―Exif情報を他人に見られないようにする方法―

以上のように、GPS機能をONにしたスマホで撮影した写真には、位置情報を含んだExif情報が記録されてしまいます。

このExif情報が記録された写真を不特定多数の人に公開してしまうと、そこから自宅住所など個人情報が割り出され、最悪の場合、犯罪に巻き込まれてしまう危険もあるということはお話しました。

それでもやはり、写真を誰かに送る必要があることもありますし、良い写真が取れたらネットにアップして多くの人に見てもらいたいということもあると思います。

そのためここからは、Exif情報が他人に見られないようにする方法を紹介します。

SNSは基本的に大丈夫

自分で撮った写真をネット上にアップする機会が1番多いのはインスタグラムやツイッターなどのSNSではないでしょうか。

そんな多くの人が使う下記のSNSやブログサービスなどは現在、Exif情報が自動、または設定によって消去されるように安全に設計されています。

Twitter
Instagram
Facebook
LINE
mixi
メルカリ
アメーバブログ
はてなブログ(撮影日、カメラ種類は残る)
livedoorブログ(設定で変更可)
Seesaaブログ(設定で変更可)
WordPress(Exifを削除するプラグインが必要)

以上の大手サイトでは、位置情報から個人が特定される危険に対処するために、Exif情報の消去という対策が取られるようになったので、安心して利用できます。

しかし、設定によってはExif情報が残っている場合もあるので、自分が使っているSNSやブログサービスの設定を確認し、削除されるように設定しましょう。

また、そのような対策がされる前にアップした画像に関しては、Exif情報が残っていることがありますので注意してください。

GPS機能をOFFにして写真を撮影する

自分でできる基本的な対策として簡単なのは、写真を撮影するときはGPS機能をOFFにすることです。

こうすれば写真に位置情報が記録されることはありません。

しかし、GPSは写真を撮るためだけにあるのではなく、地図を見るときなどにも使用するのでONにしたままのことも多く、ついついそのまま写真を撮ってしまうということもあるので、注意が必要です。

また、GPSはあくまで「位置情報」の機能なので、スマホやカメラの機種名や、作成者名は記録されてしまいます。

カメラの位置情報保存機能をOFFにする

iPhoneのカメラや、様々あるAndroidのカメラアプリにはGPSをONにしたまま写真を撮っても、位置情報が記録できない設定にすることができるものもあります。

iPhoneは以下の操作で可能です。

「設定」→「プライバシー」→「位置情報サービス」で「カメラ」をオフにする

Androidのカメラアプリについても同様に「設定」から変更することになりますが、詳細は各カメラアプリの使用法を参照してください。

Exif情報を削除する。

Exif情報が記録されている写真を誰かに送ったり、ネット上にアップしたいということもあると思います。

しかし、Exif情報は基本的にはスマホで削除することができません。

どうしてもExif情報を削除したいときには、スマホでは専用のアプリを使って、またはパソコンに画像を移してから削除することができます。

ここでExif情報を削除できるアプリと、パソコンでの削除方法を紹介します。

iPhone

iPhoneだけですと、その画像に位置情報が記録されているかはわかりますが、Exif情報の詳細までは見ることができませんし、削除することもできません。

ですが、「写真のExif削除 Photo Secure」というアプリを使えば、Exif情報の確認・編集の両方ができます。

Andoroid

AndoroidはExif情報を確認できても、やはり編集・削除はできないのでアプリが必要になります。

Exif消しゴム」というアプリは、その名の通り画像のExif情報を消すことができます。

パソコン

Windowsパソコンでしたら、特別なソフトやアプリを使わなくてもExif情報を編集・削除することができます。

それがこの手順です。

  1. Exif情報を確認するときと同じように、画像ファイルを右クリックしプロパティを開きます。
  2. 「詳細」のタブを選択します。
  3. 展開されたExif情報が表示される枠の下の「プロパティや個人情報を削除」をクリックします。ここまでは先ほどのExif情報を確認する方法と同じです。
  4. 「このファイルから次のプロパティを削除」を選択すると、削除したい項目のチェックを入れることができます。
  5. 削除したい項目にチェックを入れたら「OK」をクリックすれば完了です。

パソコンで操作すると細かな項目までわかりやすく、ソフトなども必要ないので手軽に編集・削除できます。

ただし、この方法だと一枚一枚処理していかなければならないので、Exif情報を消したい写真が大量にある場合は作業が大変になってしまいます。

大量の画像を一括で編集したい場合は、やはりソフトやアプリが必要になります。

例えば「JPEG & PNG Stripper」というソフトを使えば一括でExif情報を削除できます。

スマホの写真・画像に記録された位置情報を削除して住所バレを防ぐ方法 まとめ

スマホやカメラで写真を撮る時、GPS機能をONにしていると、撮った場所の位置情報が写真にExifという形式で記録されます。

Exif情報が記録された写真を、そのままネット上の不特定多数の人が見られる場所に公開すると、自分の住所などの個人情報が見知らぬ人に知られてしまい、最悪の場合犯罪に巻き込まれるケースもあります。

そのため、Exif情報は慎重に扱い、写真をネット上にアップロードする場合は、Exif情報があるかないかをしっかりと確認し、Exif情報がある場合には削除してからネットにアップしましょう。

自分で撮った写真をたくさんの人に見てもらい、さまざまな人と交流するのは楽しく有意義なことです。

しかしその写真の中の見えない情報によって、自分や家族を危険にさらしてしまう恐れがあります。

ネット上で写真を扱うときには、防犯やプライバシーを守るための知識が絶対に必要です。

この記事を読んでしっかりと対策をして、ネット上で写真を安全に楽しんでいただければと思います。

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